作家の道具と言えば、とうぜん「書くための道具」になります。
ひとむかし前であれば、「ペン(万年筆)と原稿用紙」が作家の道具の代名詞でした。
現在では手書きで原稿を仕上げる人が少なくなったので、「ペンと原稿用紙」を仕事道具にしている作家はあまりいません。
多くの作家がそうであるように、僕もまた「ワープロ」を仕事道具(書くための道具)として活用しています。
ワープロは作家のバディだ
僕が使っているワープロは、株式会社ジャストシステムの『一太郎(いちたろう)』です。
現在は2013年度版の『一太郎2013 玄 プレミアム』を使っています。
『一太郎』には、本当にお世話になっています。
「仕事道具」というより、「バディ(相棒)」って感じです(笑
いまじゃもう『一太郎』なしでの執筆は考えられないですね。
ワープロと相性
『一太郎』を使う以前は、マイクロソフトの『Word(ワード)』を使っていました。
『Word』はねぇ……。
僕の場合、相性がよくないと言うか、正直、好きじゃないんですよね。
※個人の意見です。
僕が初めて使ったワープロは、富士通株式会社の『OASYS(オアシス)』でした。
ワープロソフトではなく、ワープロ専用機でした。
と言っても、いまの若い人たちは「ワープロ専用機」を知らないんだろうなぁ……。
ひとむかし前には、パソコンとおなじような姿をした「ワープロ専用機」というものがあったんですね。
そのワープロの調子がおかしくなったので、新しいのを買おうと思ったら、世の中から「ワープロ専用機」がなくなっていました(苦笑
それで仕方なく、パソコンにワープロソフトをインストールすることにしました。
いちばんメジャーなワープロソフトは『Word』だと言うので、『Word』をいれて使ってみたのですが……
どうしても好きになれません(苦笑
もともと日本語用に開発されたものではないので仕方がないのかもしれませんが、日本語の文章を書くのに不都合が多くて……。
ワープロ専用機でできたことができなくなっていたので、
「なんであとからでてきたワープロのほうが退化してるんだ!?」
と不満でいっぱいでした。
と言いながら、いまでも『Word』はパソコンにいれてあります(笑
WEBライティングの仕事の場合は特にそうなのですが、近年では「原稿の納品はWordファイルで」というケースがとても多いです。
なので、いちおう『Office Word 2007』をいれてあります。
いまどき2007年度版です。
2007年度版から拡張子が「.docx」になったので、かろうじて現在の形式に対応できてます(笑
※『Office Word 2003』までは「.doc」でした。
クライアントから「Wordファイルで納品」という指示がある場合でも、執筆は『一太郎』を使っています。
そして、『一太郎』で書きあげた文章を『Word』に変換したり、『Word』に貼り付けるなどして、Word文書として仕上げています。
やっぱり、書くのは『一太郎』じゃないとはかどらないです。
※個人の意見です。Word愛用者の皆様、ごめんなさい。
ルビをつけても行間がみだれない――作家にはそういった配慮が嬉しい
執筆画面の見やすさや、原稿の仕上がりも、僕は『一太郎』のほうが好きですね。
『Word』の場合は、ルビ(ふりがな)をつけるとそこだけ行間が広くなり、レイアウトや体裁(ていさい 文章の見た目)がみだれてしまいますが、『一太郎』ならそんなことにはなりません。
そのおかげで、安心して原稿にルビをつけまくることができます(笑
一般の人なら気にならないことかもしれませんが、文章を書く仕事をしている者にとっては、文章体裁がみだれるのはやっぱり気になります。
こういうところに気を配ってくれると、物書きとしては嬉しくなりますよね。
ワープロにはそれぞれクセがあるもの 慣れるまで使ってみることで相性がわかる
ほかのワープロソフトについても少し触れましたが――
僕自身はもう『一太郎』以外のワープロソフトを使う気なんてありません(笑
ほかのワープロはもう考えられないよなぁ。
『一太郎』のプレミアム版(もしくはスーパープレミアム版)を購入すると、音声読み上げソフトの「詠太(えいた)」が付属しています。
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<関連動画>自然で滑らかな音声読み上げを実現する「詠太」
JustSystems様の動画(YouTube)
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「詠太」はいい!
本当にいい!
メチャクチャ助かってます(嬉
※こちらをご参考ください。
→音声読み上げソフトは誤字・脱字を解消する最強ツール
→小説の推敲・校正をする (本条克明の小説作法6)
また、『一太郎』には
[EPUB保存]
という機能があります。
この[EPUB保存] を選択するだけで、『一太郎』で書いた文書を EPUBファイル(電子書籍)にすることができます。
HTMLとか、そういうことはぜんぜんわからないにもかかわらず電子書籍をつくることができたのは、ぜんぶ『一太郎』のおかげです。
※現在は電子書籍の配信はおこなっていません。本条克明の小説作品は下記のサイトにてWEB小説として公開しています。
→月尾ボクシングジム物語(ボクシング関連の作品)
→恋とは幸せなものなんだ(恋愛関連の作品)
『一太郎』を使う場合、最初のうちは入力システムの ATOK(エイトック) にとまどうかもしれません。
けっこうクセがありますからね。
慣れていないと、キーボードの外周のキーをうっかりさわってモードが切り替わってしまい、どうやってもどせばいいのかわからなくなったりします。
そういうときは、『一太郎』の文書をひらいている状態で、
[右クリック]
↓
「日本語入力のメニュー」を選択
↓
「変換したモードを元に戻す」を選択
↓
「日本語入力のメニュー」を選択
↓
「変換したモードを元に戻す」を選択
という手順で簡単にもどすことができます。
※デスクトップ画面の下部(タスクバー)にメニュー・アイコンが表示されている場合は、アイコンをクリックするといちばん上の項目に「変換したモードを元に戻す」があります。(一太郎をひらかなくても可能)
たしかにクセがあるんですけど、これがね、使い慣れるとメチャクチャ便利なんですよ。
僕の文章の傾向を学習して、いろいろフォローしてくれたりします。
賢いんですよ、ATOKは(笑
ワープロソフトは、慣れるまではがまんして使ってみて、それから「自分に合っているかどうか」を判断するのが賢明だと思います。
最初は使いづらく感じても、慣れたら逆に、使い心地がよくなったりするからです。
作家は「書く道具」にこだわる
ひとむかし前まで、作家はみな万年筆などの「書く道具」に強いこだわりをもっていました。
現代の作家は、やっぱりワープロですよね。
仕事道具である以上、作家はワープロにこだわりをもつべきなのかもしれません。
自分にぴったり合うワープロというのは、人それぞれだと思います。
作家を志す人は、妥協(だきょう)することなく自分と相性のいいワープロを見つけだすようにしましょう。
あなたが選んだワープロは、あなたの作家活動における「バディ」になるのですから。
※ルビに関するほかのお話
→ルビ(ふりがな)を付けるときは、業界の基本や慣習がある
※一太郎に関するほかのお話
→音声読み上げソフトは誤字・脱字を解消する最強ツール
更新
2019年7月28日 リンクを追加。
2019年11月26日 リンクを追加。
2024年1月4日 記事内の広告を削除。記述を一部削除。