以前に自作の小説をPDF電子書籍にして公開・販売をしていたことがあります。
そのPDF電子書籍の冒頭に、
「PDF電子書籍をより快適に楽しむために」
というページを挿入していました。
現在はもう電子書籍の配信をおこなっていませんが、このときに掲載した方法はPDFを使う機会のある人にとって参考になると思います。
*
今回は、
「自動しおり機能(前回読み終わったところから開く)を設定する方法」
について、お話しいたします。
デジタルの「しおり」
PDFで「しおり機能」と言うと、用語的には「目次の機能」のことを指しているのですが……
今回は、それのことではなく、電子書籍リーダーなどで「しおり機能」と呼んでいるもの――
つまり、
「ファイルを開いたときに、前回読み終わったページを開く」
という機能をPDFで設定する方法についてお話しいたします。
「しおり」の代わりが「前回読み終わったページを自動で開く」という機能
アナログの本(紙の本)で「しおり」と言えば、本のあいだにはさむもの――
新刊などを買えば、たいがいその出版社のしおりがなかにはいっていますよね。
※著作権を遵守するため書籍の表紙としおりにモザイク処理を施しています。
途中まで読んで本をとじるときに、この「しおり」をページのあいだにはさんでおけば、次に読むときに前回のつづきからページを開くことができる――
という使い方をするためのものですよね、今さらですけど(笑
この「途中まで読んだページにしおりをはさむ」と同様のものとして、電子書籍リーダーなどでは、
「前回読み終わったページを自動的に開く」
という機能がそなわっています。
「前回読み終わったページを自動的に開く」
という機能がそなわっています。
PDFには、この機能がないと思っている人が意外と多かったりするのですが……
でも、ちゃんとあるんですね、PDFにも。
これ、簡単に設定することができます。
PDFに自動しおり機能を設定する
Adobe Reader(Acrobat Reader)でPDFファイルを開きます。
上のメニューバーにある[編集]を選択し、次に[環境設定]を選択します。
※この記事を書いた2018年当時の場合です。のちのAdobe Reader(Acrobat Reader)では、[メニュー]→[環境設定]という順序になることもあります。
出てきた画面(ウインドウ)の左側のほうに「分類」と書かれ、その下のウインドウのなかにいろいろな項目があるのですが、そのなかから、[文書]を選択します。
「環境設定ウインドウ」のなかの内容が変わったと思います。
次に、上のほうにある、
「文書を再び開くときに前回のビューを復元」
のところにチェックを入れます。
最後に[OK]をクリックして完了です。
続きのページを自動で開いてくれる――たったそれだけでより使いやすくなる
これだけです(笑
これでもう、すべてのPDFファイルに「自動しおり機能」が有効になっているはずなのですが……
少し前に、PDFファイルによってはこの機能が反映されないものがあることを知りました。
次に開いたときに、読み終わったページではなく、最初のページが開いてしまうものがあるんですね。
たぶん、PDFの作成者がデフォルト(初期値)にもどるような設定をしているんだと思います。
※あくまでも推測です。
ですが、ほとんどすべてのPDFファイルに対してこの設定は有効です。
前回読み終わったページを自動で開いてくれる――
たったそれだけでPDFがより使いやすいものになります。
PDFをより快適に楽しむための参考になさってみてください。
※PDF電子書籍をより快適に楽しむために
→自動しおり機能(前回読み終わったページを開く)を設定する方法(当記事)
→目次の機能(しおり機能)を活用する方法
→画面がまぶしくて見づらいという場合は
→テキスト(黒文字)の色を薄くしたいという場合は
→フォントをすべて黒文字にしたい場合は
→イラスト画像が粗くなってしまう場合は
更新
2024年3月3日 [メニュー]→[環境設定]に関する補足説明を追加。