小説などの文章では、三点リーダー(……)を使うことがたびたびあります。
今回は、
「三点リーダー(……)」
について、お話しいたします。
三点リーダーの書き方、使い方
三点リーダー(……)は一般的に、
「点、点、点」
という言い方をされていますね(笑
そう、文章のなかでよく見かけるあの「点、点、点」のことです。
ページ内目次
●業界における三点リーダーの書き方
・ワープロで三点リーダーをだす方法
・三点リーダーの表記のしかた
●三点リーダーのあとに句点(。)は必要か?
●文の途中で使う三点リーダーに読点(、)は必要か?
●台詞なのに何も語っていない――という三点リーダーの使い方
・活字で表現するからこそ「言葉を使わない表現」に効果がある
ネット上の文章や、アマチュア作家が書いた文章でよく見かけるのが、
↓こういう書き方です。
なかぐろ(・)を3つ以上つづけることで表現するやり方ですね。
この書き方、けっしてまちがいではありません。
ですので、ネット上で公開する文章や、ゲームのテキストなどの場合は、この書き方で何も問題はありません。
ですが、出版社が主催する「~新人賞」などの公募に作品を送ることを考えている場合は、このような書き方をすると、ろくに読まれることがないまま一次審査でおとされる可能性が高くなります。
業界では、なかぐろの連続(・・・)ではなく、三点リーダー(…)を使うのが原則だからです。
なかには、
「ワープロで『…』の文字の出し方がわからない」
という人もいるかと思います。
そういう場合は、
という方法で『…』をだすことができます。
僕は一太郎ユーザーなので、入力システムはATOK(エイトック)です。
ATOKの場合は、
というやり方でもだすことができます。
三点リーダーは、2文字でひとつの記号です。
ですので、『…』を2文字つづけて …… というふうに表記します。
僕の場合は、…… という2文字ぶんの表記を s という読みで単語登録しています。
このように登録しておくと、Sのキーを打って変換するだけで …… をだせるので、かなり楽(らく)です(笑
三点リーダー(……)は、言葉がとぎれたり、沈黙したり、考え込んだりすることによってできる『間(ま)』を表現するときに使います。
……って、いまさら説明しなくても感覚的にわかりますよね。
文章を読んでいるとよく見かける「点、点、点」のことですからね(笑
初心者の場合は、
「三点リーダーのあとって、句点(。)をつけたほうがいいんだろうか?」
ということでなやむことがあります。
台詞(せりふ)の最後に三点リーダー(……)を使った場合は、かぎ括弧(かっこ)でとじてしまうので、この問題はありません。
※学校の作文とちがい、小説などの文章では、括弧(かっこ)でとじる最後の文に句点(。)はつけません。
といっても日本語の決まりというわけではないので 。」 というとじ方をしてもけっしてまちがいではありません。その場合は表記揺れがないように、すべてのかぎ括弧の台詞を 。」 でとじます。
ですが、地の文(台詞以外の説明の文、シナリオで言うト書きのところ)などで三点リーダー(……)を使った場合、
「文の最後なんだから句点(。)をつけたほうがいんだろうか? それとも記号なんだから、そのまま終わらせたほうがいんだろうか?」
ということで、初心者の場合はまよったりします。
つまり、
↑というふうに三点リーダー(……)で終わらせるべきか、
それとも、
↑といったように最後に句点(。)をつけて終わらせるべきか――
という問題ですね。
これに対する答えは――
どっちでも正解です(笑
ですので、あなたが好きなほうで表現してください。
ただ、プロの作家のあいだでは、最後に句点(。)をつける書き方が一般的です。
なので、新人賞を目指している人は、句点(。)をつける書き方をしたほうが無難(ぶなん)だと思います。
また、句点(。)をつけるケースとつけないケースで使いわけている作家もいます。
「基本的には句点(。)をつける書き方をし、より深い余韻を残したいときだけ句点(。)をつけない」
という表現法です。
通常は句点(。)をつけているのに、そこだけ句点(。)をつけていないと、読者はその文がその後もつづいているかのような感覚になるため、余韻をより深く残すことができるんですね。
文の途中で三点リーダー(……)を使った場合の読点(、)についても同様です。
読点(、)をつけた書き方、つけない書き方――両方とも正解です。
↑というふうに三点リーダー(……)のあとに読点(、)をつけても、
↑といったように読点(、)をつけなくても、どちらも正解です。
ですが、作家のあいだでは、読点(、)をつけない書き方が一般的です。
というより、三点リーダー(……)と読点(、)をセットで使う作家は、現代ではほとんどいません。
三点リーダー(……)を文の途中で使うケースでは、読点(、)よりも長い『間』をあらわすときに使用することがほとんどです。
ある意味「読点の代わり」という使い方ですので、読点(、)をつけないほうが『間』の表現としてわかりやすく、自然な書き方だと言えます。
新人賞を目指している人の場合は、読点(、)をつけない書き方をしたほうが賢明だと思います。
「かぎ括弧のなかに、三点リーダー(……)だけを書く」
という使い方もあります。
これは、無言の状態(沈黙)をあらわすときに使う表現法です。
つまり、
「…………」
↑こういう表現のことです(笑
かぎ括弧のなかにある台詞なのに、何もしゃべっていない――
矛盾(むじゅん)している書き方なのですが、この表現法、かなり奥が深いです。
物語というのは「何もしゃべらない」という方法で、いろんなことを表現できるからです。
また、『…』の数の多さによって沈黙の長さや深さを表現することができます。
「………………」
「……………………」
「……………………………………………………………………………………………………………………」
この表現をするときに気をつけなければいけないのは、『…』の数です。
三点リーダー(……)というのは2文字でひとつの記号ですので、原則として『…』の数が偶数でなくてはいけません。
作家のあいだでは『…』が4つの、
「…………」
という書き方が多くもちいられています。
ですので、
「…………」 (『…』が4つ)
を基準にして、沈黙の長さや深さに応じた数(偶数個)を使うようにしましょう。
三点リーダー(……)を使うことによって、『間』をあらわすことができます。
そして、その『間』によって登場人物の心理や感情を読者に伝えることができます。
三点リーダー(……)というのは、作家のセンスや表現力が顕著(けんちょ)にあらわれる部分です。
逆説的ではあるのですが、小説は活字メディアだからこそ、言葉のない表現が効果を発揮します。
三点リーダー(……)を使いこなすための参考になさってみてください。
※ダッシュ記号(――)については、こちらをご参照ください
→ダッシュ記号を小説の文章で使う
※業界の慣習に関するほかのお話
→疑問符(?)や感嘆符(!)を使うときは、業界の慣習がある
→ルビ(ふりがな)を付けるときは、業界の基本や慣習がある
更新
2019年7月26日 文章表現を一部改訂し、加筆。
2019年7月31日 リンクを追加。見出しの大きさ、文章表現を一部改訂。
・ワープロで三点リーダーをだす方法
・三点リーダーの表記のしかた
●三点リーダーのあとに句点(。)は必要か?
●文の途中で使う三点リーダーに読点(、)は必要か?
●台詞なのに何も語っていない――という三点リーダーの使い方
・活字で表現するからこそ「言葉を使わない表現」に効果がある
業界における三点リーダーの書き方
ネット上の文章や、アマチュア作家が書いた文章でよく見かけるのが、
↓こういう書き方です。
************
「まさか、こんなことになるなんて・・・」
************
なかぐろ(・)を3つ以上つづけることで表現するやり方ですね。
この書き方、けっしてまちがいではありません。
ですので、ネット上で公開する文章や、ゲームのテキストなどの場合は、この書き方で何も問題はありません。
ですが、出版社が主催する「~新人賞」などの公募に作品を送ることを考えている場合は、このような書き方をすると、ろくに読まれることがないまま一次審査でおとされる可能性が高くなります。
業界では、なかぐろの連続(・・・)ではなく、三点リーダー(…)を使うのが原則だからです。
************
「まさか、こんなことになるなんて……」
************
ワープロで三点リーダーをだす方法
なかには、
「ワープロで『…』の文字の出し方がわからない」
という人もいるかと思います。
そういう場合は、
なかぐろ(・)を3回打って、変換
という方法で『…』をだすことができます。
※なかぐろ(・)はローマ字変換の状態で、JISキーボードの下から二段目、右のほうにある「め」のキーを押すとだせます。
僕は一太郎ユーザーなので、入力システムはATOK(エイトック)です。
ATOKの場合は、
なかぐろ(・)を1回打って、変換
というやり方でもだすことができます。
三点リーダーの表記のしかた
三点リーダーは、2文字でひとつの記号です。
ですので、『…』を2文字つづけて …… というふうに表記します。
************
「まさか、こんなことになるなんて……」
************
僕の場合は、…… という2文字ぶんの表記を s という読みで単語登録しています。
※「s」は「三点リーダー」の頭文字から。
このように登録しておくと、Sのキーを打って変換するだけで …… をだせるので、かなり楽(らく)です(笑
三点リーダーのあとに句点(。)は必要か?
三点リーダー(……)は、言葉がとぎれたり、沈黙したり、考え込んだりすることによってできる『間(ま)』を表現するときに使います。
……って、いまさら説明しなくても感覚的にわかりますよね。
文章を読んでいるとよく見かける「点、点、点」のことですからね(笑
初心者の場合は、
「三点リーダーのあとって、句点(。)をつけたほうがいいんだろうか?」
ということでなやむことがあります。
台詞(せりふ)の最後に三点リーダー(……)を使った場合は、かぎ括弧(かっこ)でとじてしまうので、この問題はありません。
************
「まさか、こんなことになるなんて……」※学校の作文とちがい、小説などの文章では、括弧(かっこ)でとじる最後の文に句点(。)はつけません。
といっても日本語の決まりというわけではないので 。」 というとじ方をしてもけっしてまちがいではありません。その場合は表記揺れがないように、すべてのかぎ括弧の台詞を 。」 でとじます。
************
ですが、地の文(台詞以外の説明の文、シナリオで言うト書きのところ)などで三点リーダー(……)を使った場合、
「文の最後なんだから句点(。)をつけたほうがいんだろうか? それとも記号なんだから、そのまま終わらせたほうがいんだろうか?」
ということで、初心者の場合はまよったりします。
つまり、
************
真相は、いまだ解明されていない……
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↑というふうに三点リーダー(……)で終わらせるべきか、
それとも、
************
真相は、いまだ解明されていない……。
************
↑といったように最後に句点(。)をつけて終わらせるべきか――
という問題ですね。
これに対する答えは――
どっちでも正解です(笑
ですので、あなたが好きなほうで表現してください。
ただ、プロの作家のあいだでは、最後に句点(。)をつける書き方が一般的です。
なので、新人賞を目指している人は、句点(。)をつける書き方をしたほうが無難(ぶなん)だと思います。
また、句点(。)をつけるケースとつけないケースで使いわけている作家もいます。
「基本的には句点(。)をつける書き方をし、より深い余韻を残したいときだけ句点(。)をつけない」
という表現法です。
通常は句点(。)をつけているのに、そこだけ句点(。)をつけていないと、読者はその文がその後もつづいているかのような感覚になるため、余韻をより深く残すことができるんですね。
文の途中で使う三点リーダーに読点(、)は必要か?
文の途中で三点リーダー(……)を使った場合の読点(、)についても同様です。
読点(、)をつけた書き方、つけない書き方――両方とも正解です。
************
「そんな……、オレのほうこそ、ありがとうございます」
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↑というふうに三点リーダー(……)のあとに読点(、)をつけても、
************
「そんな……オレのほうこそ、ありがとうございます」
************
↑といったように読点(、)をつけなくても、どちらも正解です。
ですが、作家のあいだでは、読点(、)をつけない書き方が一般的です。
というより、三点リーダー(……)と読点(、)をセットで使う作家は、現代ではほとんどいません。
三点リーダー(……)を文の途中で使うケースでは、読点(、)よりも長い『間』をあらわすときに使用することがほとんどです。
ある意味「読点の代わり」という使い方ですので、読点(、)をつけないほうが『間』の表現としてわかりやすく、自然な書き方だと言えます。
新人賞を目指している人の場合は、読点(、)をつけない書き方をしたほうが賢明だと思います。
台詞なのに何も語っていない――という三点リーダーの使い方
「かぎ括弧のなかに、三点リーダー(……)だけを書く」
という使い方もあります。
これは、無言の状態(沈黙)をあらわすときに使う表現法です。
つまり、
「…………」
↑こういう表現のことです(笑
かぎ括弧のなかにある台詞なのに、何もしゃべっていない――
矛盾(むじゅん)している書き方なのですが、この表現法、かなり奥が深いです。
物語というのは「何もしゃべらない」という方法で、いろんなことを表現できるからです。
*
また、『…』の数の多さによって沈黙の長さや深さを表現することができます。
************
「…………」「………………」
「……………………」
「……………………………………………………………………………………………………………………」
************
この表現をするときに気をつけなければいけないのは、『…』の数です。
三点リーダー(……)というのは2文字でひとつの記号ですので、原則として『…』の数が偶数でなくてはいけません。
作家のあいだでは『…』が4つの、
「…………」
という書き方が多くもちいられています。
ですので、
「…………」 (『…』が4つ)
を基準にして、沈黙の長さや深さに応じた数(偶数個)を使うようにしましょう。
活字で表現するからこそ「言葉を使わない表現」に効果がある
三点リーダー(……)を使うことによって、『間』をあらわすことができます。
そして、その『間』によって登場人物の心理や感情を読者に伝えることができます。
三点リーダー(……)というのは、作家のセンスや表現力が顕著(けんちょ)にあらわれる部分です。
逆説的ではあるのですが、小説は活字メディアだからこそ、言葉のない表現が効果を発揮します。
三点リーダー(……)を使いこなすための参考になさってみてください。
※ダッシュ記号(――)については、こちらをご参照ください
→ダッシュ記号を小説の文章で使う
※業界の慣習に関するほかのお話
→疑問符(?)や感嘆符(!)を使うときは、業界の慣習がある
→ルビ(ふりがな)を付けるときは、業界の基本や慣習がある
※潜在意識の性質を活用した文章法
更新
2019年7月26日 文章表現を一部改訂し、加筆。
2019年7月31日 リンクを追加。見出しの大きさ、文章表現を一部改訂。
2024年7月14日 ページ内目次を追加。
2024年8月7日 ページ内目次を一部修正。
2024年12月21日 リンクを追加。