2023年11月28日火曜日

『読む肯定暗示』をより効果的に実践するために

 
『読む肯定暗示』の文章は、暗示のテクニックを駆使して作成しています。
 ですので、何も意識せずにそのまま読んでも充分に効果があります。

 とは言うものの、暗示法として「より効果がでやすいやり方」はあります。
 また、人によっては、やり方にとまどうことがあるかもしれません。
 今回は、『読む肯定暗示』を実践するためのアドバイスをいたします。


『読む肯定暗示』の効果的なやり方


読み方(速度、リズム)は自由


 肯定暗示文を読むときは、あなたがいつも文章を読むときの速度、リズムで問題ありません
 要するに、「ふつうに読む」でかまわないということです。

 暗示が成功しやすいトランス状態(変性意識状態)を誘発するという意味では、ややゆっくり目で、抑揚(よくよう)をつけて読むのが好ましいのですが、特に意識する必要はありません。

 自己暗示は、自分自身にとって『快』であること――心地(ここち)よいことがもっとも重要です。
 あなたにとって心地よい速度、心地よいリズムで読むようにしましょう。


声にだしても、ださなくても、どちらでも良い


 読むときは、声にだして読んでも、声にださない黙読でも、どちらでもかまいません。
 あなたにとって「より心に響きやすい読み方」が、最適な読み方です。

 声にだして読むほうが、
「心に響いている」
「自分自身に宣言している」
 と実感できる場合は、声にだす読み方がより効果的です。

 逆に、声にださないで読むほうが、
「自分の内側(潜在意識)に語りかけている感覚がある」
 と感じる場合は、声にださない黙読のほうがより効果が高くなります。


空行(空白行)のところで間をとる


 暗示文には、ところどころ空行(空白行)があります。
 空行(空白行)というのは、


 こういう部分のことです。
 つまり、何も文字が書かれていない行ですね。

 この空行(空白行)のところで間(ま)をとるようにすると、暗示の効果が高まります

 間をとる時間は、1秒か2秒ぐらいで充分です。
 次の文に行く前にひと呼吸いれる――という感じがベストです。
 頭のなかで「いち、に」とかぞえても良いのですが、かぞえないほうが暗示の効果は高くなります。
「だいたい1秒か2秒」という感じでかまわないので、空行(空白行)のところで少し間をとる(ひと呼吸いれる)ように心がけましょう。

 なぜ間をとると暗示の効果が高まるのか?

 それは、「言葉がとぎれたときにできる沈黙の瞬間」は、暗示を受け入れやすいトランス状態(変性意識状態)になるからです。

 本人に自覚がなくても『言葉がとぎれた瞬間』というのは、暗示を受け入れやすいトランス状態になっています。
 実際、催眠療法士などの暗示の専門家は、「間をとる話し方」を訓練で身につけています。
 言葉がとぎれた瞬間は『無思考』を誘発するため、聞き手(被催眠者)が瞑想(めいそう)によく似たトランス状態になるからです。

 間をとるときに数をかぞえないほうが好ましいのは、そのためです。
 数をかぞえるというのは思考です。
 そのため『沈黙によってできるトランス状態(無心)』には至らず、暗示の効果がうすれてしまうんですね。

 ただし、数をかぞえることにまったく効果がないというわけではありません。
「いち、に」と数えているときは、それまでの思考からいったん切りはなされるため、相応の効果はあります。
 あくまでも「かぞえないほうがより効果が高い」という話ですので、かぞえたほうが間をとりやすい人は、かぞえるやり方でおこなうようにしましょう。


 また、
「うっかり間をとるのを忘れて、次の文をすぐに読みはじめてしまった」
 という場合は、気にせずに、そのまま読み進めましょう。
 もどってもう一度読み直す必要はありません。
 間をとるのを忘れた場合は、それでかまいませんので、そのまま読み進めましょう。

 当サイトの肯定暗示文は、暗示のテクニックを駆使して作成しているので、何も意識しないまま読んでも充分に効果があります。
 空行(空白行)のところで間をとる――という方法は、あくまでも「より」効果を高めるためのものです。
 かならずやらなければいけない、というものではありません。
「なるべく心がけよう」という軽い気持ちで充分です。
 読んでいて空行(空白行)がでてきたときに『間をとる』ということを思いだしたら、そのときは、少し間をとるようにしましょう。


暗示文が自分に合っているかどうかを判断する


 自己暗示を成功させる秘訣は、『快』にあります。
 当サイトの肯定暗示文を読んだときに、
「気分が高揚する」
「正しいこと、有益なことをやっている」
「心が落ち着いて、心地よい感じがする」
「前向きな気持ちになってきた」
 そういった『快』の感覚(言葉が心に響く感覚)があるでしょうか?

 そのようなポジティブな感覚がある場合は、肯定暗示(自己暗示)がうまくいっています。
 その肯定暗示法を、継続しておこなうようにしましょう。
 暗示は、日々、くり返すことによって効果が増していきます。

 もし、肯定暗示文を読んでいるときに『快』の感覚がない場合は、その暗示文は、それ以降は読まないようにしましょう。
 その暗示文は、あなたに合っていません。
 あなたに合わない暗示をつづけると「努力逆転の法則」が起こり、逆効果になる可能性があります。

「努力逆転の法則」とは、潜在意識にある観念(想像力)と正反対のことを意識の力でやろうとすると、潜在意識が反発し、逆効果になる現象のことです。
例)緊張して不安になっているときに、「私は緊張しない」、「私は落ち着いている」、「私に不安などない」といった意識による努力をすると、潜在意識がそれに対抗し、かえって緊張と不安が大きくなります。


 肯定暗示をおこなうときに、もっとも重要なことは「あなたに合っているかどうか」です。
 ですので、暗示法をおこなうときは、

  • まず試しに一度、読んでみる
  • 読んだときに『快』の感覚(言葉が心に響く感覚)がある場合は、継続しておこなう

 という手順をふむようにしましょう。
 試してみたときの肯定感(快)によって、その暗示文があなたに合っているのかどうかを判断することができます。


どのくらいの期間、つづければ良いのか?


 あなたに合った暗示文が見つかった場合、
「一日に、1~3回読む」
 という技法を、日々、くり返すことによって、暗示の内容が潜在意識に深く刻み込まれていきます。
 そのため、継続しておこなう必要があります。

「毎日かならず」というほど厳格である必要はありません。
 ときどきやらない日があったとしても、いっこうにかまいません。
 気分がのらない日は、むりにやる必要はありません。
 ただ、やらない日があったからといって、そこでやめてしまわずに、後日、改めておこなうようにしましょう。

 継続の期間に決まりはありません
「暗示の内容が、私のなかで『信念』になった」
「暗示の内容が、思考パターンや行動にあらわれるようになった」
「内側から『もう読む必要はない――すでに肯定暗示は達成された』という気持ちがわきあがってきた」
 あなたにそのような変化があらわれたら、暗示文の内容が潜在意識に刻み込まれた証拠です。
 それ以上、意識的につづける必要はありません。

 もちろん、つづけてもかまいません。
 その肯定暗示文があなたに合っているのであれば、読むことを日課にするのも良いと思います。
 そうすることで、その暗示の内容は、けっしてうしなわれることのない、確固たる信念になるでしょう。


複数の暗示文を併用しておこなっても良い


 心に響く暗示文や、気にいった暗示文が複数ある場合は、それらの暗示文を同時進行でおこなってかまいません。

 もちろん、暗示文をひとつずつおこなうやり方――いまやっている肯定暗示が信念化したら次の暗示文に移る、という方法でもかまいません。

 あなたにとって、やりやすい方法で実践しましょう。


読んでいて内容が頭にはいっている感じがしない場合


 日々、『読む肯定暗示』を実践していると、暗示文を読んでいるときに頭がぼうっとしているような感覚になることがあるかもしれません。

「書いてある内容が頭にはいっている感じがしない」
「読んでいて意味をちゃんと理解できている気がしない」
「ただなんとなく文字を追っているだけのように思える」
 そのように感じることがあるかもしれませんが、それはそれでかまいません。

 なぜなら、肯定暗示文は、あなたの意識(顕在意識、表層意識)にではなく、あなたの潜在意識に語りかけているからです。

 読みながら頭がぼうっとしているような感覚があるときは、トランス状態(変性意識状態)にはいっている可能性が高いです。
 つまり、潜在意識が暗示を受けいれやすい状態になっているということです。
 ですので、その状態で読むことは、肯定暗示としてはむしろ好ましいことだと言えます。

 もし、頭がぼうっとしすぎてこれ以上は読むことができない、という場合は、そこで読むのをやめてしまってかまいません。
 そして、ぼうっとした感覚にひたってみましょう。
 何もせず、しばらくのあいだ、じっとしていましょう。
 そのぼうっとした状態(トランス状態)にひたることで、それまでに読んだ肯定暗示の内容が潜在意識のなかに沈み込んでいきます。

 また、読んでいるうちに頭がぼうっとしすぎて眠くなってしまった場合は、就寝してかまいません。
 暗示の途中で眠った場合は、それまでの暗示の内容を潜在意識が睡眠中も維持するため、潜在意識のなかに沈み込んでいきます。
「自己暗示は寝際(ねぎわ)におこなうのが良い」と説く人がいるのは、そのためです。

 肯定暗示の途中で(もしくは肯定暗示を終えてすぐに)眠ることもまた、効果のある方法です。
 眠くなった場合は、がんばってつづける必要はありません。
 その眠気にさからうことなく、肯定的な言葉を心に残したまま、気持ちよく眠りにつくようにしましょう。


再構成しても良い


 肯定暗示文を再構成(アレンジ)してかまいません。
 というより、どんどんやってください。

 肯定暗示は、あなたにとって『快』であることが何よりも重要です。
 ですので、あなたにとってより『快』を感じる暗示文になるように、どんどん手を加えてください。


心に響いた一文をアファメーションにする


 肯定暗示文のなかに、特に心に響いた一文があれば、それをアファメーションとして活用しましょう。

 アファメーションは、「宣言」という意味の言葉です。
 自己暗示や自己啓発の分野では、「肯定暗示に使うフレーズ」のことを指しています。
 たいがいは、短い一文(1フレーズ)です。
 その一文(1フレーズ)を、ことあるごとに唱えて潜在意識へ暗示する――それがアファメーションです。

 これは、日常のあらゆる場面でおこなうことができるので、暗示の効果が高いです。

 たとえば、「成功の肯定暗示文」の、

  私は、人生に勝利する

 という一文がすごく気にいった、という場合は、この一文がアファメーションとして活用できます。

 日常生活のなかで、ことあるごとにこの一文を思い返して、
「私は、人生に勝利する!」
 と心のなかで(あるいは声にだして)唱えるのです。

『読む肯定暗示』を実践しながら、日常生活のなかでアファメーションを唱える――
 それによって、肯定暗示の効果をより高めることができます。




更新
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