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2024年10月9日水曜日

絵と本条克明

 
 子供の頃、将来の夢は、漫画家になることでした。

 中学2年のときに空手をはじめ、格闘技に傾倒(けいとう)したのをきっかけに、漫画は描かなくなりました。

 ですが、いまでもときどき絵は描いています。


 今回は、本条克明の『絵』に関するお話を。


絵を筆ペンで描く


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筆ペンで絵を描くむずかしさ


 絵を描くときは、シャープペンシル(芯はB)で下書きをして、通常の線はゲルインクボールペンで、太い線はサインペンやマジックでペン入れをする、という描き方をしていました。

 ですが、最近はペン入れに、筆ペンを使っています。

 きっかけは、2020年10月22日にNHK Eテレで放送された『浦沢直樹の漫勉neo』という番組でした。
 このときのゲストは、星野之宣(ほしの ゆきのぶ)先生。
 SF漫画の巨匠(きょしょう)で、ものすごく絵がうまい漫画家の先生です。

 この番組のなかで、星野之宣先生がペン入れに筆ペンを使っているのを観て、
「なにぃ! 星野先生のあのメチャクチャうまい絵は、筆ペンで描いているだとぅ!?」
 と、衝撃を受けました。
星野之宣先生は、ディテール(細部)の書き込みなどにはつけペンも使用しています。


 そして、
「私も筆ペンを使えば、メチャクチャうまい絵が描けるかもしれない!」
 という期待を胸に、筆ペンを購入。

 さっそく描いてみました。

虎獣人(はじめて筆ペンを使って描いた絵)


 ……ゆがんでる。
 顔の左右のバランスがひどい。

 筆ペンで絵を描くのって、思いのほかむずかしい。
 絵がうまい人とおなじ道具を使えば自分もうまく描ける――という図式は成り立たなかったか……。
あたりまえです。


 通常のペンの場合は、ペン先を紙に置くというか、ペン先を紙に押しつけるようにして線を引きます。

 ですが、筆ペンの場合は、その描き方だと筆先がつぶれてしまうため、きれいな線が引けません。
 筆先を浮かすような感覚で、筆先がかるく紙にふれる位置(高さ)をキープしながら線を引く――という描き方をしなくてはなりません。

 力加減がむずかしく、ペンで描くよりもつかれます。


筆ペンの特性を活かして絵を描く


 最初は筆ペンのあつかいがむずかしくて、なかなかうまく描けませんでした。
 ですが、たびたび描いているうちに、だんだん慣れてきました。

 使い慣れてくると、筆ペンの特性が活かせるようになってきます。

 筆先を紙にふれさせる強さを調整することで、線の太さをコントロールできます。
 つけペンの場合はGペンが線に強弱(太い・細い)をつけやすいので、Gペンを使用している漫画家の先生が多いのですが、筆ペンならGペン以上に線の強弱がつけられます。

 そして、なんと言っても「ベタ」です。
ベタとは、黒く塗りつぶす部分のこと。

 描きながらベタで陰影をつけたり、ベタで質感をだしたりできるので、表現の幅(はば)がひろがります。

世紀末的な虎獣人

 筆ペンで描くようになってから、「ベタの効果」がわかるようになってきました。
 ベタで「かっこよさ」とか「精悍(せいかん)さ」を表現できることに気づき、練習と研究を重ねました。

武将 独眼竜的な虎獣人

 ちょっとやりすぎてるように見えるかもしれませんが、私としては、大胆にベタが使えるようになったことに満足しています。

 ベタはいいよなぁ。
 やっぱり、黒をうまく使えるようになると、絵がかっこよくなります。


 と、言っておきながら……

 最近では逆の技法――「描かない」という表現にハマっています。


 細字の筆ペンで描きました。
 意図的に線をつなげずに描いています。

 線をつなげずに途切れさせることで、光の加減だったり、動物の毛の繊細さだったり、そういった形状以上のニュアンス(意味合い)を表現できます。

 線を途切れさせるときにペンを抜く(ペンを紙からはなす)ときも、私の感覚では、通常のペンよりも筆ペンのほうがきれいに抜ける気がします。

 とはいえ、私はまだこの技法をうまく使いこなせていませんが……。

 これ、うまくできるようになりたいよなぁ。
 この技法、奥が深いんだよ。
 もっと練習と研究を積み重ねよう。


絵を描くのは楽しい!


「本条克明は作家なのに、なんで絵を描く練習をしてるんだ?」
 と、疑問に思った人もいるかもしれませんが……。

 だって、うまくなりたいんだよぅ。

 中学2年のときに漫画を描くのはやめていますが、「絵がうまく描けるようになりたい」という思いは心のなかにずっと残っていて、時間があると絵を描きたくなります。

 絵を描くのは、楽しいですからね(笑


 生成AIの進歩によって、自分で描かなくても高度な画像がつくれる時代になりましたが、人が描いた絵にはちがった魅力があります。

 当サイトでも、イラスト(さし絵)などの画像を挿入する際は、なるべく私みずから作成したものを使用していきたいと思っています。

 今後とも当サイトをご愛顧いただけましたら、たいへんうれしく思います。


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更新
2024年11月10日 画像を改訂(コントラストを変更)。