以前の私は、一日の創作活動のあいだ、ほとんど休憩をとらずに、ぶっとおしで創作をしていました。
すくなくとも、切りの良いところまでは、休みをいれずにやるようにしていました。
切りの良いところまでやったほうが、気分的にスッキリします。
それに、創作の途中で間(ま)をいれると、思考や感覚、集中力などがとぎれてしまうように思えたので、休む気にはなれなかったんですね。
特に、乗っているとき――調子が良いときは、休憩をいれると良い流れがだいなしになると思っていたので、
「調子に乗るぞ、いい意味で!」
と、長時間ぶっとおしでやることが多かったです。
そのようなやり方をしていたので、
「終わったあとは、消耗してもう何もできない」
ということになっていました。
私にとってはそれが当たり前になっていたので、
「創作や執筆は、そういうもんだ」
と思い込んでいました。
ですが現在は、
「一日の創作のあいだに、短い休憩を頻繁(ひんぱん)にとる」
という方法を採用しています。
効果的な休息法
ページ内目次
休憩は何度もとったほうが良いのか?
数年前に、樺沢紫苑(かばさわ
しおん)先生の『ブレインメンタル強化大全』という本を読みました。
この本のなかで、「休息」についてこのようなことが書かれています。
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調子が上がると、休憩をとらずに何時間も連続で仕事をしてしまうという人がいますが、これがよくありません。
アメリカ・ベイラー大学の休憩頻度と休憩後にどんな気分になるかを調べた研究によると、「午後よりも朝の休憩のほうが効果が高い」「頻繁に休憩をとれば、休憩時間は短くても効果がある」「休憩の回数が少ないと、1回の休憩に長い時間をかけなければ回復効果が得られない」ことがわかりました。
疲れる前に、「短時間の休憩」をちょくちょくはさむのが、効果的な休息法です。
出典:『ブレインメンタル強化大全』
樺沢紫苑:著
サンクチュアリ出版(2020年)
(CHAPTER5休息の 96 やってはいけない休息法ワースト3 より引用)
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私がずっとやってきた、
休憩をとらずに切りの良いところまでやる
調子が良いときは、休まずに一気にやる
という方法は良くないと主張していますね。
そして効果的な休息は、
「短時間の休憩を、頻繁にとること」
と説いています。
これをはじめて読んだときは、私の創作のやり方を否定されているような気がしたので、正直、むっとしました。
ですが、私は「名をすてて実をとる」という質(たち)なので、実際に試してみて、どっちが正しいか判断しようと思いました。
※名をすてて実をとる(なをすてて・じつをとる) ……
理屈や、人にどう思われるかよりも、実際に利益があるほうを選ぶこと。
そして、「頻繁に休憩をはさむ」という方法を試してみたのですが――
やっぱり、樺沢先生のほうが正しかったですね。
創作のあいだに10分から15分ていどの短い休憩を複数回いれると、一日の創作を終えたあとの疲労感がかなりちがいます。
休憩をいれずにやっていたときは、終わったあとはぐったりして、ほとんど何もできない状態でした。
ですが、「あいだに短い休憩を何回もいれる」というやり方をすると、終わったあともまだ余力が残っているので、ほかのことをやったり、余暇(よか)を楽しむことができます。
休憩の時間が短いとはいえ、休憩を何度もとると、一日の創作の終了時間がおそくなることは、確かにあります。
ですが、一日の仕事が終わったあとにまだ余力が残っているのは、とてもありがたいです。
そのおかげで、実質的な活動時間が増えたので、より多くのことを楽しめるようになりました。
いまでは休憩をこまめにとることが、私の創作法の一部になっています。
リフレッシュナビが、休息の助けになる
余談になりますが――
私が使っているワープロは、株式会社ジャストシステムの『一太郎(いちたろう)』です。
現在は2024年度の上位版、『一太郎2024 プラチナ』を使用しています。
私は『一太郎』ユーザーなので、パソコンの入力システムはATOK(エイトック)です。
※ATOKは株式会社ジャストシステムが開発・販売している日本語入力システムです。
入力システムにATOKを使用している場合は、入力時間(パソコンでの作業時間)が長くなってくると、画面の右下のほうに、
↑こういうのがでてきます。
これ、「リフレッシュナビ」というATOKのガイドツールのひとつです。
ATOKの文字入力が有効になっている状態で、タスクバーにある[あ]を右クリックし、
[ATOKメニュー]
[ガイドツール]
[リフレッシュナビ]
という順にクリックすると、
↑このようなスコア画面が表示され、疲労感や入力状況を数値で見ることができます。
※リフレッシュナビ(少し休憩しませんか?)がでてくるのがいやな場合は、スコア画面の左下にあるチェックボックスにチェックをいれ、右下の[とじる]をクリックしてスコア画面を消すと、でてこなくなります。
この機能、じつは賛否両論です。
「ありがた迷惑だ」という声も、けっこうあるんですね。
ですが、私はこの機能をかなり重宝しています。
私の場合は「休憩を頻繁にとる」というやり方をしているので、これをだしてくれるのは、とてもありがたいです。
執筆に夢中になっていると、つい休憩をとるのをわすれてしまいがちなのですが、これがでてきてくれるおかげで、かなり助かっています。
まあ、機械がやることなので、だすタイミングに気をつかったりしませんから、
「こんな中途半端なところで休めるかっ!」
と、画面にむかって声を荒(あら)らげることもたまにあるんですけどね(笑
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短い休憩を頻繁にとる――
それが効果的な休息法です。
会社勤めの場合は、自分の判断で休憩の回数を増やすことはむずかしいかもしれませんが、できる範囲で、休息を多めにとるように心がけましょう。
心身を回復し、効率よく仕事をするためには、『休息』が必要不可欠なのですから。
※「一太郎」に関するほかのお話
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